私の写真作品は、アート(やりたいこと)とドキュメンタリー/ジャーナリズム(やらなければならないこと)の2つの方法で構成されており、どちらの作品も自分でデザインした写真集として完成となる。

私の写真は海外の日本人の視点で撮影されることが多い。20年以上ふるさとを離れて暮らしているが、私の作品は今でも東北での幼少期に深く根ざしている。ふるさとを離れていることが、写真撮影の最も重要な原動力となった。写真を撮ることで、私は自分のルーツとのつながりを求めている。

新しい場所に住むようになった頃、慣れない環境への反応として、これを異なるやり方で捉えるさまざまな方法で写真を撮ろうとした。ふるさとの村と比べると、新しい家は完全に近代化され、過度に整理されており、人間の感情を養う生々しく取って代わる場所としての余地がほとんどないように見えた。写真撮影を使い、慣れ親しんだ世界や幼少期の思い出に再びつながるような別の現実を作ろうとしている。

2011年、東北を壊滅的な地震が襲い、津波と原子力発電所の爆発を引き起こした。ふるさとで起きたこれらの出来事は、自分の生まれたところが安定した場所ではないという事実に直面させ、ふるさとは永遠にそこにあるだろうという私の無邪気で無知な考えに衝撃を与えた。その後、ふるさとの物理的、心理的距離を測る新しいシリーズを始めた。これらの作品に取り組むことにより、移民としての私自身の視点から、私を取り巻く世界を捉えたいと考えている。